AI革命前夜

脳科学

脳にとって体はただの乗り物である

脳にとって体はただの乗り物である

 凄いニュースが入ってきた。

「頭を体から切り離し他人と結合」難病男性が手術へ(TBS系(JNN)) – Yahoo!ニュース

 なんと、首から上を他の人の体に繋ぎ変えるらしい。

 頭を移植?いや違う。この場合、体を移植すると言った方が正しい。

Where am I?

 (出来るだけコミカルな想像力を働かせてほしいのだが)もしあなたの頭が取り外されて、海に放り投げられたら、あなたはどうするだろうか?

 「あああ、俺の頭が!」と頭の無いあなたは海に向かって手を伸ばすだろうか?

 それとも「ブクブクブク・・。苦しい。頭だけじゃ泳げない・・。」と体の無いあなたは苦悶の表情を浮かべながら海の底に沈んで行くだろうか?

頭の無いあなた?
体の無いあなた??
一体”あなた”はどっち?

 正解は後者だ。

 脳は自分を認識できるが、脳から切り離された体には自意識も意志もない。よく漫画では、「俺の頭を返せーー」と頭を追いかけて体だけが走り回るみたいなシーンがあるが、あれは嘘だ。あんなことはあり得ない。教育に悪い。良い子は真似しないように。

自意識は脳に宿る

 ”自分”はどこに居るかと言えば、脳内に居る。

 現状では仕組みはよく分かっていないが、脳神経の活動によって”自分”は生まれる。

 理論上、体なんてなくても自意識は存在しうる。”自分”にとって体は無くてはならない存在ではない。脳さえあれば”自分”で居られる。

 体は脳にとってただの乗り物みたいなものだ。

 とは言え、心臓、肺、腎臓、肝臓などなど体幹内で活動している臓器は、脳を生体たらしめる為の大事な生命維持装置であり、それらが無いと脳は生きられない。

 そこで、最初に紹介したニュースを思い出してもらいたい。体が病気でどうにもならないので、他の人の健全な体(脳死患者)を”自分”につなぐというのである。”自分”の生命維持装置として。

 世界で初めて、脳を他人の体に乗せ換えることに挑むわけだ。

 世界初の手術例であるし、全ての血管、神経、関節、靭帯、筋肉を正確につなぎ合わすというのは並大抵の処置ではない(しかも違う個体の切断面!)。拒絶反応の程度などはやってみないと分からないところもあるだろう。正直、無事成功し命をつなぐことが出来たら奇跡だ。

中枢神経維持装置

 もし脳を他の体に乗せ換えることで命が続くのなら、科学者なら間違いなく考えるはず。

脳だけを生体として維持できる装置を。

brain2
 倫理的、法的にどうなんだ?という議論はもちろんあるだろうが、人間はおそらく作ってしまう。

 栄養をたっぷり含んだ培養液の中に脳及び脊髄をプカプカと浮かばせる。この培養液を常に(脳にとっていい感じの)一定の状態に保っておく循環システムが稼働すれば、当然、脳にとって血液なんて要らない。心臓も血管も肺も腎臓も食べ物も飲み物も消化器系臓器も何も要らない。

 脊髄、及び、そこから伸びる末梢神経を何らかの出力装置につなげば、それらを操作することも可能だろう。ネットを使えば、アバターを遠隔操作できるかも知れない。もちろんアバターはアメーバピグよろしく着せ替えも装備も自由自在だ。巨人になろうと小人になろうと慣れれば乗りこなせるだろう。

 もちろんこのアバターというのはアメーバピグのように画面内のお遊びではない。リアルに存在するアバターだ。

 アバターの知覚は全て容器内の本体へと送られるので、本体は容器の中に居ながらも自由に活動する感覚を得られる。

 面白いことにこのアバターは生体ではないので、海の底に行こうと宇宙に行こうと死ぬことはない。まあ、壊れることはあるだろうが壊れたら乗り捨てるだけだ。

 とまあ、そんな感じでいずれ頭のイカれた博士が”自分”を容器内に入れる日が来るので注意しよう。
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